北海道と北欧が脱炭素化などで連携 北大で国際シンポジウム

気候や地形が似ている北海道と北欧諸国とが脱炭素化やデジタル化の分野で連携しようという国際シンポジウムが北海道大学で開かれ、次世代のエネルギーとして期待される水素の利活用の取り組みなどが報告されました。

北海道大学が道などと開いたシンポジウムには、日本のほか、フィンランドとデンマークから研究者や企業の担当者などおよそ50人が参加しました。
このうち、フィンランドで大規模な洋上風力発電の事業を進めているセッポ・イハライネンさんは、発電した電力で水素の製造を検討していることを明らかにし、関係する企業を集約してコストを下げることが重要で、洋上風力の計画が進む北海道でも同様の取り組みが進むことを期待したいと述べました。
また、室蘭市産業振興課の佐々木殉一課長は、水素を特殊な金属でできたボンベに詰めて、家庭や事業所に低いコストで安全に運べる技術の開発を、大学や企業などと協力して進めていて、将来的には技術の輸出を目指したいと述べました。
シンポジウムは21日も開かれ、生成AIなどの開発で重要性が増すデータセンターなどについて議論が交わされる予定で、主催した北海道大学のユハ・サウナワーラ准教授は、「北海道と北欧とがそれぞれの取り組みを学び合って、研究分野、ビジネス分野の連携が進むことを願っている」と話しています。