稚内のホタテをインドネシアへ初輸出 中国以外に販路拡大 

中国が日本の水産物の輸入を全面的に停止し影響が広がる中、稚内市の水産加工会社からインドネシアに向けてホタテの出荷が始まりました。宗谷地方のホタテがインドネシアに輸出されるのは初めてです。

稚内市によりますと東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことからホタテの産地がある市内では数百トン規模で在庫を抱える会社もあります。
このうち稚内市の「マルゴ福山水産」では冷凍した殻付きのホタテを中国に輸出してきましたが、日本産の水産物の輸入を中国が全面的に停止して以降、会社には100トンを超える冷凍の殻付きホタテが山積みになっていました。
この会社では中国以外の販路を拡大しようと商社と協議を進めた結果、インドネシアに輸出することが決まり、16日までの2日間で冷凍の殻付きホタテあわせて120トンを初めて出荷したということです。
北海道農政事務所によりますと、宗谷地方のホタテがインドネシアに輸出されるのは初めてだということです。
会社によりますと冷凍の殻付きホタテの価格は中国への輸出と比べて2割ほど安いということですがマルゴ福山水産の籠戸明城専務は「価格が下がっても出荷できたことで将来に向けた展望が少し見えてきた」と話しています。