洞爺湖町で外来生物の問題を考えるシンポジウム

固有の生態系に影響を与える外来生物の問題について知ってもらおうと、胆振の洞爺湖町で専門家などを招いたシンポジウムが開かれました。

このシンポジウムは、特定外来生物のウチダザリガニの駆除に取り組む市民団体「UWクリーンレイク洞爺湖」が10日開きました。
この中で国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室の五箇公一室長が講演し、外来生物が固有の生態系を破壊する事例を紹介したうえで「生物の多様性がなければ人間社会の持続的な発展はありえない」と述べ、対策の重要性を訴えました。
また現在はヒアリやアライグマの対策が大きな課題となっていることや、外来生物が見つかった場合には早期に駆除する必要があることなどを説明しました。
このあと外来生物の駆除に取り組む道内各地の市民団体が報告を行い、この問題への関心を高めようと駆除したウチダザリガニを調理して食べる催しを開いていることなどを紹介しました。
シンポジウムに参加した五箇室長は「外来生物がいて、生態系や人間社会に対して大きな影響を及ぼしていることをまずは知ってほしい。国だけでなく、自治体や地域住民の方々も一緒になって、いかに駆除し、管理していくかを考えてほしい」と話していました。