「竜王戦」第4局が小樽で始まる 地元ファンに同じおやつも

将棋の八大タイトルの最高峰、「竜王戦」七番勝負の第4局が10日から小樽市で始まりました。市内に設けられたパブリック・ビューイングの会場では、地元のファンが棋士たちと同じおやつを食べるなど、楽しみながら対局の行方を見守りました。

「竜王戦」第4局は10日から小樽市の老舗旅館「銀鱗荘」で始まり、王手をかけている藤井聡太八冠(21)が勝って先月の八大タイトル独占後、初のタイトル防衛となるか、挑戦者で同い年の伊藤匠七段(21)が巻き返すか、注目されています。
10日は国の重要文化財に指定されている「旧三井銀行小樽支店」を会場にパブリック・ビューイングが行われ、地元の将棋ファンなど数十人が集まり、対局の行方を見守りました。
小樽市の70代の男性は「きょうを楽しみにしてきました。大きな画面で見ると迫力があります。藤井さんに勝ってもらって小樽で3連覇を決めてほしいです」と話していました。
一方、対局の休憩時間に食べる昼食やおやつには、道産食材を使ったメニューが用意され、2人が何を選ぶか会場でも注目を集めました。
日本将棋連盟によりますと、昼食では藤井八冠が真狩産の野菜とエビやアサリ、ホタテなどの海の幸を一緒に味わえるグラタンを選び、伊藤七段が小樽産のシャコや根室産のサンマなどが入った握り寿司を注文したということです。
またおやつは事前に開かれた審査会で選ばれた、地元の菓子店などのメニューが用意されました。
午前のおやつは藤井八冠が赤井川産のカボチャのプリンを、伊藤七段が地元の洋菓子店で人気のチーズケーキを選びました。
また午後のおやつは藤井八冠が十勝産の小豆をつかったおはぎを、伊藤七段が北海道産の生クリームとカスタードが詰まったシュークリームを口にしたということです。
パブリック・ビューイングの会場でもおやつのメニューの中から3種類が無料でふるまわれました。
藤井八冠と同じカボチャのプリンを食べた30代の男性は「藤井さんは抹茶が好きだと聞いていたのでカボチャのプリンを選んだと聞いて意外だなと思いました。甘すぎずとてもおいしいです」と話していました。
対局は11日まで行われ、第4局の勝敗は11日午後に決まる見通しです。