【滞在記・別海町】サケが生んだ“馬の聖地”

地域にディープな人脈をもつローカルフレンズのもとに、ディレクターが滞在する「ローカルフレンズ滞在記」。10月は根室海峡沿岸のサケの聖地をめぐります。この地でローカルガイドをするネモさんこと、齋藤智美さんがローカルフレンズです。

最終週の舞台は、別海町
ネモさんに教えてもらって向かったのは、町のお祭り。
盆踊りのあと、おもむろに乗馬体験がはじまりました。
3歳や4歳の小さな子どもが、慣れた様子で馬に乗っています。
実は別海町は、馬と深く結びついてきた土地。
サケの不漁が続いた明治30年ごろ、多くの町民が畜産や酪農をはじめました。
機械などがなかった当時、農作業を行ったのが馬でした。
しかし機械や自動車を使うようになった今でも、別海町のまわりでは馬を飼育している人は珍しくありません。
別海町でアウトドアガイドをする鈴木貴也さんも、その一人。
仕事としてカヌーや乗馬体験を提供する傍ら、市民ジョッキーとして「草競馬」に出場しています。
この日は、趣味で乗馬を楽しむ仲間たちと、馬の競技大会を開催するといいます。
大会には、12人もの市民ジョッキーがエントリー。
職業をきくと酪農家や畜産農家、中には高校生や中学生も。
大会では時速40キロものスピードで馬を走らせるレースのほか、ポニーに乗って和やかに走るレースも。
ただし「順位はあまり気にしない」という鈴木さん。
レースの後には乗馬の体験会もあり、子どもたちはこの時間を楽しみに来るのだとか。
馬から降りた子どもたちは、とても誇らしげ。
鈴木さんたちは、乗馬を通して馬と共に生きる文化を次世代に伝えています。
滞在の最後に訪れたのは、サケのように標津町に帰ってきた男性のもと。
サケや未利用魚を活用しただしパックを売る会社を立ち上げた椙田圭輔さんです。
椙田さんの名前「圭輔」は、サケにちなんだものだそう。
魚へんをつけると漢字のサケになる「圭」、「輔」はキングサーモンの和名マスノスケの「スケ」からとったといいます。
そして社内には、新たな挑戦を祝して友人が描いてくれたという大きなサケの絵が飾られていました。