江差高看学生自殺 道“パワハラのみの賠償応じず”遺族は反発

4年前に道立江差高等看護学院の男子学生が自殺した問題をめぐり、道が遺族側との示談交渉で第三者委員会が認めた教員によるパワーハラスメントのみを原因とする損害賠償には応じられないと主張していることがわかりました。遺族側は「第三者委員会の調査報告を完全に無視しており、到底受け入れられるものではない」としています。

道の第三者委員会は江差高等看護学院の教員3人の行為をパワーハラスメントと認定し、いずれも男子学生の自殺に関連しているとする調査報告をまとめていて、道はことし5月、遺族に直接謝罪したほか、損害賠償に向けた示談交渉を行っています。
1日会見を開いた道は、第三者委員会の調査報告には◇親しい友人が卒業したことや◇祖父が亡くなったことで精神的な支えを失ったことも自殺の要因にあげられているなどとして、遺族側との交渉でパワーハラスメントのみを原因とする賠償には応じられないと主張していることを明らかにしました。
これに対し、遺族側の弁護士は「第三者委員会の調査報告を完全に無視しており、道の主張は到底受け入れられるものではない。ご遺族は非常にショックを受け絶望している。あくまでも調査報告を踏まえた対応を求めたい」とコメントしています。