浜中町で大津波想定の防災訓練 約400人参加

千島海溝沿いの巨大地震で大津波が想定されている浜中町で防災訓練が行われ、子どもたちが高台に避難する手順などを確認しました。

訓練には警察や消防、自衛隊などの関係機関のほか、児童や生徒、およそ400人が参加しました。
このうち低地にある霧多布小学校では校内放送で地震の発生が伝えられると、児童たちは一斉に机の下に隠れて身を守りました。
そして外に飛び出し、高台にある役場を目指して避難を始め、学校の裏手にある階段を駆け上がって高台に上り、避難開始から9分程度で役場にたどり着きました。
このほか、消防隊員が車に閉じ込められた人を救出する想定の訓練も行われ、大型のカッターなどを使ってけが人を救出し、救急車へ引き渡す手順を確認していました。
浜中町では千島海溝沿いの巨大地震が起きた場合、最大20メートルを超える大津波が押し寄せ、最悪の場合、2700人が死亡すると想定されていて、町では津波避難タワーを4か所に建設する計画です。
参加した児童は「いざという時にはパニックになると思うので、繰り返し訓練を行いたい」とか「家族と逃げる場所について話しておきたい」などと話していました。
浜中町の齊藤清隆町長は「命を守ることを第一にハードとソフト両面で対策を進めていきたい」と話していました。