JR根室線 普通列車がクマと衝突 乗客が車内で一夜明かす

30日夜遅く、富良野市のJR根室線で普通列車とクマが衝突しました。JRは周囲に別のクマがいるおそれがあるとして夜間の復旧作業を見送ったため、5人の乗客がおよそ7時間にわたって列車内に閉じ込められ、一夜を明かしました。

JR北海道によりますと、30日午後11時半ごろ、根室線の野花南駅と富良野駅の間で、滝川発・富良野行きの1両編成の普通列車がクマと衝突しました。
列車には乗客5人を含む8人が乗っていましたが、いずれもけがはありませんでした。
列車の運行を再開するには撤去作業が必要ですが、▼車両の下にクマが巻き込まれたり、▼周囲に別のクマがいたりするおそれがあったため、運転士が列車を降りて現場を確認することができなかったということです。
JRは安全を確保するため夜間の撤去作業を見送り、夜が明けた31日午前6時ごろからハンターに同行してもらい現地を確認したところ、列車のおよそ200メートル後方の線路上でクマの死体が見つかったということです。
そして、31日午前6時半ごろ、およそ7時間にわたって列車内に閉じ込められ、一夜を明かした乗客5人ははしごを使って車両から降り、JRが用意したタクシーで目的地に移動したということです。
この事故の影響で、JR根室線は31日、普通列車6本が運休、または部分運休になりました。