ヒグマ対応学ぶ 滝川市で住民参加の講座

道内各地の市街地などでヒグマの出没が増えるなか、ヒグマへの対応を学ぶ講座が28日、滝川市で開かれました。

この講座は、ヒグマとの遭遇による事故を防ごうと、自然環境の保全などに取り組む市民団体の「たきかわ環境フォーラム」が開きました。滝川市内でも今月19日に、散歩などの利用者が多い石狩川の河川敷でヒグマが目撃されるなど、対策への関心は高まっていて、講座には自治体の担当者のほかに市民も多く参加し、50人あまりが集まりました。講座では、道ヒグマ対策課の武田忠義主幹が東滝川地区を例にあげて、環境の変化とヒグマ出没の関連を説明しました。このなかでは、東滝川地区の1960年代と現在の航空写真が示され、川辺の森林が増えて、クマが移動できる緑の回廊ができているうえ、農地から住宅地に変わった場所も増えているため、クマと遭遇する可能性がある環境になったと説明していました。そのうえで、武田主幹は、ヒグマは身近な存在になっていると意識を変えて、クマの足跡やふんなどの特徴を市民も把握するなどして、知識を広げることが遭遇を防ぐ対策につながると説明していました。
参加した滝川市の50代の男性は「最近はクマの問題が大きく取り上げられているので参考になりました。身近な問題として考えないといけないと、つくづく思いました」と話していました。