“運転不安の人は免許返納検討を” 警察が呼びかけ 釧路町

釧路市で高齢者の運転する車に幼い女の子がはねられ死亡する痛ましい事故が起きたことを踏まえ、警察が運転免許の返納の手続きなどに応じる臨時の窓口を設けました。24日は3人が返納の手続きをしたということで、警察は、運転に不安がある場合は免許の返納を検討するよう引き続き呼びかけることにしています。

17日、釧路市の病院の駐車場で77歳のドライバーが運転する車に親子がはねられる事故があり、このうち4歳の女の子が死亡しました。
事故の原因はブレーキとアクセルの踏み間違いだったと見られ、警察によりますと、ドライバーは「免許の返納を考えていた」と話しているということです。
事故から1週間となる24日、釧路市の隣の釧路町で警察が運転免許の返納に関する相談や申請手続きに応じる臨時の窓口を設け、あわせて3人のドライバーが返納の手続きを済ませたということです。
【道内の運転免許証自主返納は減少傾向】
警察によりますと、道内で運転免許証を自主返納した人は東京・池袋で高齢ドライバーによる死亡事故が起きた2019年の2万1646人がピークで、去年は1年間に1万7150人となっています。
▼ことしは9月末までの暫定値で1万814人で、▼去年の同じ時期の1万3123人と比べて少なくなっています。
また▼おととしの1万4244人、▼2020年の1万5282人と比べても少なくなっていて、減少傾向にあるということです。
釧路警察署の工藤敦也交通官は「車を手放してしまうと遠方への通院や買い物に行けなくなるため、簡単には自主返納の決断ができないと思う。引き続き啓発などの活動を進めるとともに、返納後の助成措置などのサポートを拡充できないか各自治体とも話し合っていきたい」と話していました。
【返納は各地の警察署などでも手続き可能】
運転免許の返納は各地の警察署や運転免許試験場でも手続きを行うことができます。
道警運転免許試験課は「郵送でも返納を受け付けているので、自分の運転に不安がある方は返納を検討してほしい」と話していて、相談専用ダイヤル「#8080」でも、ドライバー本人や家族からの相談を受け付けているということです。