別海町の「西別湿原ヤチカンバ群落」 国の天然記念物に指定へ

道東の別海町にある「西別湿原ヤチカンバ群落」が国の天然記念物に指定されることになりました。

「ヤチカンバ」は、主にユーラシア大陸北東部に分布するカバノキ科の低木で、国内では別海町と更別村の湿原だけに群生している貴重な植物です。
氷河期のあと大陸と日本列島が分断された時に隔離され、過去の遺伝的な特徴を維持している点が植物地理学や遺伝学的に価値が高いということです。
文化庁の文化審議会は20日、別海町にある「西別湿原ヤチカンバ群落」について、さらなる保護が必要だとして、国の天然記念物に指定するよう盛山文部科学大臣に答申しました。
道内で国の天然記念物の指定は、おととし道北の礼文島の高山植物群落以来で、49件目です。
別海町の相澤要教育長は、「国の天然記念物に指定されることが決まり大変うれしく、一町民として誇らしく思う。今後は保護のための対策を着実に進めるとともに、貴重な自然を間近で学ぶことができる場として、より一層、教育への活用を図っていきたい」とコメントしています。