ヒグマ対策の人材育成研修会 電気柵の設置方法など学ぶ

道内の市街地などでヒグマの目撃情報が相次ぐ中畑に電気柵を設置する方法やヒグマと遭遇したときの対策を学ぶ研修会が旭川市で開かれました。

この研修会はヒグマ対策の担い手育成を目的に道が去年から開いていて、11日は旭川市の農業センターに市町村の職員や警察官などおよそ30人が集まりました。
参加者たちは去年8月に農業センター付近でヒグマが出没した現場を見学したあと、畑に電気柵を設置する時にはヒグマが通り抜けないように柵と柵の間隔を意識する必要があることを学びました。
また、ヒグマは穴を掘って畑に侵入することもあるため傾斜面に電気柵を設置する場合は注意が必要だということも学んでいました。
このあとは15メートル離れたところでヒグマを見つけた想定で、用意されたパネルに向かって撃退用スプレーを噴射する練習を繰り返していました。
旭川市によりますと市内では、今年度神居町や東旭川町などであわせて70件以上のヒグマの目撃情報が寄せられています。
研修に参加した幌加内町役場の男性職員は「今回学んだことを参考にして対策を行っていきたい」と話していました。
また、道ヒグマ対策室の武田忠義さんは「現場を見てもらったことでリアリティを持って対策を考えてもらえたと思う。学んだことを生かして地域の状況にあわせた対策を考えてほしい」と話していました。