「ササラ電車」の準備 札幌市電が冬支度

冬の訪れを前に、札幌市で路面電車の線路を除雪する「ササラ電車」の運転に向けた準備が行われました。

「ササラ電車」は、長さ30センチほどの竹を束ねたササラと呼ばれるブラシを回転させて線路上の雪を払いのける除雪車で、札幌市の路面電車では1925年(大正14年)から運転が始まりました。
4両ある「ササラ電車」のひと冬での走行距離は、多い年で合わせて7000キロに上り、札幌の冬の風物詩となっています。
ことしも雪が降り始めるのを前に、札幌市中央区にある車庫の前で「ササラ電車」の運転に向けた準備が行われ、運転手3人が「ササラ電車」の前方にある回転軸に手作業でササラを取り付けました。
そして、取り付け作業が終わると、運転手が「ササラ電車」に乗り込み、正常に回転するか確認したりササラの位置の調整を行ったりしていました。
運転手の渡邉康人さんは「雪の状況にあわせて運転するのは難しいが、路面電車を使って生活する利用者のために運行していきたい」と話していました。
「ササラ電車」は雪が積もると出動し、例年は11月中旬から、よくとしの3月ごろまで運転するということです。