フレンズニュース 上川町は自転車・当麻町はエゾシカの話題

道内に30組ほどいるローカルフレンズのみなさんに最新のローカル事情を教えてもらうローカルフレンズニュース。今回は秋にぴったりな2つの話題が届きました。

【森を自転車で(上川町)】
「新しくマウンテンバイクのコースができました」。
そう教えてくれたのは、上川町のローカルフレンズ・絹張蝦夷丸さん。
実はこのコース、山梨県の古道を再生するなど、マウンテンバイクを使った地域づくりで知られる弭間亮さんがプロデュースしたもの。
「マウンテンバイクはあくまでツール。北海道の素晴らしい自然を体験してほしい」との狙いが込められています。
上川町で子供たちに自然体験を提供している松井丈夫さんは、コースの完成を心待ちにしていた1人です。
さっそく、オープンしたばかりのコースへ。
森に入ると子供たちは不思議な形をした樹を見つけて大盛り上がり。
松井さんも「道ができたことでアイデアがポンポン浮かぶような環境ができてワクワクしますよ」と話します。
マウンテンバイクのコースができたことで、森に直に入り、自然への興味が刺激される体験ができるようになりました。

【エゾシカのおいしい仕組み(当麻町)】
「安心しておいしいジビエが食べられるようになりました!」。
こちらは、鹿肉が大好きなローカルフレンズ・谷山嘉奈美さんからのニュースです。
舞台となるのは道北の当麻町。
町ではエゾシカによる農業被害が増え、深刻な問題になっています。
有機野菜を栽培している福山萌子さんは、この日も有害鳥獣駆除隊員として大豆畑で、1頭のエゾシカを駆除しました。
ここで福山さんは1本の電話をかけます。
相手は美瑛町にあるジビエ専門の精肉店です。
精肉店を営む白田稔明さんはこの道15年の熟練した技術で、鮮度の高いエゾシカを扱います。
こうして道外のレストランから注文が相次ぐ、おいしいジビエに変身します。
この仕組みを作ったのは当麻町役場。
これまでは駆除した人がエゾシカを解体し、塵芥処理場に運ぶ必要があり、大きな負担になっていました。
そこでジビエ専門の精肉店に電話で取りに来てもらう委託契約を結んだのです。
当麻町役場・農林業振興課の久保遼馬さんは「昨年の9月末時点は40頭だったが、今年の9月末時点で94頭に増えた。これからも続けていきたい」と語ります。
行き場のなかったエゾシカが上質なジビエに。
おいしい仕組みが回りはじめています。