道南 有効求人倍率 19か月ぶりに下がる

道南のことし8月の有効求人倍率は0.87倍となり、前の年の同じ月を19か月ぶりに下回りました。

函館公共職業安定所によりますと、仕事を求める人1人に対し、何人の求人があるかを示す有効求人倍率は、道南ではことし8月、前の年の同じ月と比べて0.01ポイント低い0.87倍となり、19か月ぶりに下回りました。
新規求人数を業種別で見ますと、前の年の同じ月と比べて「運輸業、郵便業」では人手不足のタクシー業界で求人が増えたことなどをうけて30.8%、「情報通信業」では函館市内に新たに進出したIT企業の求人で120%、いずれも増加しました。
一方、「宿泊業、飲食サービス業」で32.6%、「製造業」で30.8%、いずれも減少しました。
函館公共職業安定所は「去年は5月の大型連休を境に特に飲食サービス業で人材確保に動いたため求人数が伸びたが、ことしは物価高や光熱費高騰の影響もあって事業者が求人数を必要最低限にしぼるなど、人手不足ながらも動きが慎重になっている」としています。
このほか、来年春に卒業する高校生の8月末時点での求人倍率は、卒業生の減少や進学希望者の増加などをうけて、統計を開始した平成6年以降、この月としては最も高い1.97倍で、「売り手市場」となっています。