北見中央病院が外来患者受け付け停止 近く自己破産申請の方針

北見市にある「北見中央病院」が、先月30日付けで外来患者の受け付けを停止し、近く、自己破産を申請する方針であることがわかりました。赤字が続いていたのに加え、コロナ禍で外来患者が減少し、年商が落ち込んだということです。

自己破産を申請する方針なのは、北見市とん田東町にある「北見中央病院」です。
民間の信用調査会社「東亜リサーチ」によりますと、病院は1968年に石川外科医院として開業し、10年後に北見中央病院に改称して、40床の病床で外科や内科、それに整形外科などの診療を続けていました。
ピーク時の2003年8月期には18億9000万円の年商がありましたが、施設の老朽化や医師不足などの影響で規模縮小を余儀なくされ、10年ほど前から赤字が続いていたのに加え、コロナ禍で外来患者が減少し、去年8月期の年商は2億5400万円まで落ち込んで、事業の継続を断念したということです。
負債総額は、およそ4億7000万円です。
病院によりますと、先月30日付けで外来患者の受け付けを停止したほか、入院患者10人についても退院や転院の手続き進めていて、終わりしだい、自己破産を申請する方針だということです。
北見中央病院は「急な閉院となってしまい、外来患者や入院患者、その家族にはご心配とご迷惑をおかけし、大変申し訳ない」とコメントしています。
病院を利用していた女性は、「今月5日に検査の予約があったのですが、病院が閉まるとは知りませんでした。どこか紹介してほしいですが、相談できるのかどうかもよくわからず困りました」と話していました。
また別の女性は、「手術を受けてから薬が必要になり、家から近いということでこの病院で薬をもらっていました。今月薬をもらう予定だったのですが、受け取れないと困ります」と話していました。