キタサンショウウオとの共生は 釧路市で希少生物を考える授業

絶滅危惧種のキタサンショウウオが生息する釧路湿原周辺で太陽光発電施設の建設が進んでいることについて、子どもたちに自分なりの解決策を考えてもらう授業が釧路市の小学校で行われました。

この授業は、人と生き物が持続的に共生する社会の実現に向け、九州大学と釧路市立博物館などが、29日、釧路市の音別小学校で行ったものです。
授業ではまず、九州大学で環境教育などを研究する木附晃実准教授が5年生と6年生の児童9人に、太陽光や風力などの再生可能エネルギーが二酸化炭素の排出量が少ない環境に優しいエネルギーであることを説明しました。
一方、近年、釧路湿原周辺では太陽光発電施設の建設が進み、絶滅危惧種のキタサンショウウオへの影響を懸念する声が上がっている状況も説明されました。
児童たちは「発電施設を建物の上に作ったらどうか」や「キタサンショウウオがどこかに引っ越せないか」など、それぞれの意見を出し合っていました。
また、家族と話し合うなどして自分なりの解決策を考える宿題も出されました。
授業を受けた5年生の男子児童は「太陽光パネルは自分たちに必要だと思うけどキタサンショウウオが絶滅に近づいているからなるべく避けてほしい」と話していました。
講師を務めた九州大学共創学部の木附准教授は「自由な発想が聞けてよかった。釧路に住むすべての人が取り組める問題だと分かってもらえたら」と話していました。