“地元の味覚楽しんで” 宗谷漁協がホタテを福祉施設に提供

道内有数のホタテの水揚げを誇る稚内市の漁協が、福祉施設の利用者に地元の味覚を楽しんでもらおうと、およそ1トンのホタテを無償で提供しました。

稚内市はホタテの年間の水揚げ量が4万トンを超える道内有数の産地です。
稚内市にある宗谷漁協は、地元特産のホタテを高齢者施設や障害者支援施設の利用者に味わってもらおうと、平成2年(1990年)から毎年、無償で提供しています。
ことしも、27日に水揚げされた殻付きのホタテおよそ1トンをトラックに積み込み、6つある施設を順番にまわってホタテを届けました。
このうち、障害者支援施設「稚内はまなす学園」では、漁協の職員からホタテを受け取った職員たちがすぐに殻をむいて貝柱を取り出す作業に追われていました。
提供されたホタテはそれぞれの施設で刺身などにして、利用者にふるまわれるということです。
「稚内はまなす学園」の小澤憲明施設長は「毎年の恒例行事として、施設を利用する皆さんも待ち望んでいました。食材の価格が高騰しているなか、とてもありがたい取り組みです」と話していました。
宗谷漁協総務部の坂東忠男さんは「歯ごたえや甘みを十分に感じられるホタテです。これからも品質のよいホタテをつくり、取り組みを続けていきたい」と話していました。