アイヌの人たちの遺骨 道内外の博物館からウポポイに初集約

道内外の博物館などに保管されてあるアイヌの人たちの遺骨が、胆振の白老町にある「ウポポイ」の慰霊施設に今月、初めて集約されたことがNHKの取材で分かりました。

今月11日、「ウポポイ」の慰霊施設にアイヌの人たちの遺骨が▼根室市の「歴史と自然の資料館」から14体、▼厚岸町の「海事記念館」から4体、▼夕張市の「石炭博物館」と▼豊浦町の「中央公民館」、▼「東京国立博物館」からそれぞれ1体の合わせて21体が新たに集約されていたことがわかりました。
また、▼根室市の「歴史と自然の資料館」からは個体ごとに特定できなかった7箱の遺骨も集約されました。
アイヌの人たちの遺骨はこれまで全国12の大学に1600体以上が保管されてきましたが、4年前(2019年)に「ウポポイ」の慰霊施設に1300体以上が集約されています。
文化庁や北海道アイヌ協会などのよりますと、遺骨が国内の大学や海外の施設以外から「ウポポイ」に集約されるのは初めてだということです。
北海道大学アイヌ・先住民研究センターの北原モコットゥナシ教授は「アイヌの精神文化からすると遺骨はふるさとに再び埋葬するのが望ましい形であり、保管していた博物館側が責任をもって地域のアイヌ協会が受け入れやすいようにサポートしていくべきだ」と話しています。