「布式魚道」通りサケが上流へ 札幌 真駒内川

札幌市内を流れる真駒内川の落差工に取り付けられた布と鉄パイプでできた「布式魚道」を通って、サケが上流に向かっていたことが確認されました。

この布式魚道は、鉄パイプで骨組みを作りトラックの幌布を張って水を流す取り外し式の魚道で、費用がそれほどかからず短期間に作ることができる魚道として注目されています。
真駒内川の落差工をサケがのぼれないことから、北海道開発局札幌河川事務所がこの布式魚道を取り付け、9月中旬から運用しています。
この魚道には、通った魚を数えるセンサーとカメラが取り付けられていて、札幌河川事務所などによりますと、9月22日の夕方にオスのサケが遡上したことを確認したということです。
24日に、魚道から100メートル上流で撮影された映像では、自力で落差を飛び越えられるサクラマスと並んで、魚道を上がってきたとみられるサケが泳いでいました。
また、25日に札幌市豊平川さけ科学館が行った上流の調査でも、魚道から4キロ上流でオスのサケが泳いでいるのを確認したということです。
魚道のまわりには海から帰ってきたサケが到着し始めていてこれから遡上の最盛期を迎えるため布式魚道を通ったサケが上流で自然産卵することが期待されています。
NHK北海道では、この魚道の様子を定点で撮影する「サケカメラ」のサイトを運用していて関連する映像を随時更新しています。