地中深くに二酸化炭素をためる実証実験 知事が施設を視察

脱炭素社会の実現に向けて、排出された二酸化炭素を回収し地中深くにためる「CCS」と呼ばれる技術をめぐり、鈴木知事は苫小牧市にある国内唯一の実験施設を視察し、事業化に向けた課題などを確認しました。

苫小牧市では火力発電所などから排出された二酸化炭素を回収し、沖合およそ3キロの海底の地中深くにためる「CCS」と呼ばれる技術の実用化に向けて国内で初めての実証実験が行われています。
23日は鈴木知事が市内の関連施設を訪れ▼圧力をかけて二酸化炭素の体積を小さくする設備や▼海底に二酸化炭素を送り込む施設などを視察しました。
また、鈴木知事は「CCS」の事業化を目指す石油元売り大手や電力会社などの担当者から経済産業省の重点プロジェクトに選定された事業の進捗や今後の見通しについて説明を受けていました。
視察のあと鈴木知事は、記者団に対し「実験で得られたデータを生かしてCCSのさらなる安全性と事業性の向上に貢献してほしい」と述べました。
一方、鈴木知事は脱炭素エネルギーとして期待される水素やアンモニアなどの拠点を道内に整備するため、国の支援を呼び込みたいという考えを示しました。