北見の資産家夫婦殺害事件 死刑囚が死亡

35年前に北見市で資産家の夫婦を殺害した罪で死刑が確定していた窪田勇次死刑囚が23日、札幌刑務所で誤えん性肺炎による呼吸不全のため死亡しました。
窪田死刑囚は夫婦の殺害後、自殺を装うなどして長期間逃亡を続け、時効直前に逮捕されていました。

法務省によりますと死亡したのは札幌刑務所に収容されていた窪田勇次死刑囚(78歳)です。
生命保険会社の営業職員だった窪田死刑囚は、35年前の昭和63年10月、北見市で資産家として知られていた当時61歳の夫と56歳の妻を保険の契約をめぐるトラブルから刃物で殺害しました。
その後、自分の車を港に転落させて自殺を装うなどして13年にわたり逃亡を続けていましたが、時効まで1年を切った平成14年に横浜市で逮捕されていました。
平成21年に殺人の罪で死刑が確定した窪田死刑囚はことし7月に糖尿病や誤えん性肺炎などと診断され治療を受けていましたが、23日午前7時ごろ札幌刑務所内の居室で苦しそうにしていたことから医師による救命措置を受けました。
しかしおよそ30分後の午前7時半ごろ、死亡が確認されました。
死因は誤えん性肺炎による呼吸不全だということです。
法務省矯正局は「収容者の適切な健康管理に努めていく」とコメントしています。