羽幌町の焼尻めん羊牧場が存続へ 民間に譲渡の見通し

飼育員が確保できないとして近く閉鎖されることになっていた羽幌町の離島、焼尻島にある町営の「めん羊牧場」が民間の会社に譲渡される形で存続する見通しになりました。

これは羽幌町が町議会の総務産業常任委員会で、13日、明らかにしたものです。
羽幌町によりますと町営の「焼尻めん羊牧場」は飼育員3人が退職し、8月末で閉鎖する予定でしたが、道内外から30件以上の問い合わせがあり町では、運営の継承について検討していました。
その結果、下川町にある養鶏場を運営する社長が新たに設立する会社に牧場の運営を継承することを決めたということです。
羽幌町では町議会の議決を得られれば、10月上旬にも契約を結ぶ予定で牧場の施設や車両などは無償で譲渡し残っている145頭の羊は100万円で譲渡する方針です。
「焼尻めん羊牧場」は昭和37年(1962年)にニシンの不漁対策として羽幌町が漁業者に羊を貸し与えたのが始まりで、昭和41年(1966年)に町営化されて以降、半世紀以上にわたって高級品種の「サフォーク」を生産してきました。
羽幌町の農林水産課は「牧場を引き続き運営していただくことは『サフォーク』が残る意味でも焼尻島の観光にとっても大きいことです。町としてもサポートしていきたい」と話しています。