日本ハム新球場近くの新駅 建設費圧縮する新案をJR発表
プロ野球、日本ハムの新球場近くに今後建設される予定の新しい駅について、JR北海道は、駅を建設する位置を当初の計画から200メートルほど北広島駅側にずらして新球場までの距離を100メートルほど近づけた上で、建設費はことし2月の試算と比べて30億円ほど圧縮する新たな案を明らかにしました。
これはJR北海道の綿貫泰之社長が記者会見で発表したものです。
日本ハムの新球場近くの新しい駅の建設費をめぐっては、北広島市から設置の要請を受けて、JR北海道が2019年に80億から90億円とする案を市に示していました。
その後、人件費や資材価格の上昇を受けて、ことし2月には当初の案より35億円、率にして4割程度高い115億円から125億円になるという試算を示し、北広島市が費用の圧縮を求めたため、JR北海道が再検討していました。
JR北海道が13日発表した新たな案では、▽駅の位置を線路がカーブした当初の位置から北広島駅側に200メートルほどずらし、▽折り返しの列車などを待機させることができる「引上げ線」の設置を取りやめ、▽駅を上りと下りでホームを分ける形式に変更するなどとしています。
これらの変更によって、▽擁壁などの設置や線路の移設工事が不要になり、▽列車が通っている間も工事を続けられるようになることなどから、建設費は2019年に示した当初の案に近い85億円から90億円と、ことし2月の試算と比べて30億円ほど圧縮されるとしています。
また、新球場までの距離は、当初の案ではおよそ400メートルとなっていましたが、新たな案ではおよそ300メートルと、100メートルほど近づくとしています。
工期についてJR北海道は、北広島市と合意してから完成までにおよそ5年かかるとしています。
北広島市は2027年度末までの完成を目指していて、今後、議会に諮った上でJR北海道と合意するかが焦点となります。
JR北海道の綿貫社長は記者会見で「北広島市にはこの案で検討して新駅の設置を決めて頂き、工事を順調に進めてなるべく早い開業に向けて進めていきたい」と述べました。
北広島市の上野正三市長は「きのう付けでJR北海道から再検討いただいた内容について報告を受けたところです。新駅整備計画再検討の内容を早急に確認し、整備に向けた検討を進めてまいります」とコメントを発表しました。