各地で激しい雨 冠水や浸水の被害も 浸水や氾濫などに警戒を

道内は大気の状態が非常に不安定になっていて、各地で激しい雨が降りました。気象台は、12日夜遅くにかけて局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあるとして、日本海側では大雨による低い土地の浸水や河川の増水などに警戒するよう呼びかけています。

札幌管区気象台によりますと、道内は低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が非常に不安定になっています。
午後2時までの1時間に▼占冠村で37.5ミリの激しい雨が降ったほか、▼南富良野町幾寅で26.5ミリ、▼雄武町で20.5ミリの強い雨が降りました。
道内では、12日夜遅くにかけて局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあり、1時間に降る雨の量はいずれも多いところで、▽日本海側で50ミリ、▽太平洋側西部とオホーツク海側で40ミリ、▽太平洋側東部で30ミリと予想されています。
また、13日正午までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで、▽日本海側で120ミリ、▽太平洋側西部とオホーツク海側で100ミリ、▽太平洋側東部で80ミリと予想されています。
気象台は、日本海側では12日夕方にかけて大雨による低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するとともに、12日は太平洋側西部やオホーツク海側を含めて低い土地の浸水や土砂災害などに十分注意するよう呼びかけています。
【小樽市では20か所以上で道路などが冠水】
小樽市の中心部では午前10時半ごろ、JR函館本線の線路のガード下を通るアンダーパスが冠水し通行止めになっていて、作業員の腰の高さほどまで水がたまっています。
また、多くの観光客が訪れる小樽市堺町の商店街でも道路が冠水していて、▼エンジンに水が入って動かなくなったトラックが立ち往生していたり、▼店内まで浸水した店の店員が排水作業におわれていたりしていました。
近くの寿司店の店長は、「こんな雨は久しぶりです。せっかく観光客が戻ってきたのに商売になりません」と話していました。
消防によりますと、小樽市内では大雨の影響で道路の冠水などの被害が20か所以上で発生し、中には、住宅が浸水しているという通報もあるということです。
けがなど人的被害の情報は入っていないということです。
【札幌市では床下浸水などの被害】
札幌市消防局によりますと、午前11時45分現在、大雨の影響により市内では建物の床下が水につかったり駐車場が冠水したりする被害があわせて9件発生しているということです。
これまでにけがをした人はいないということです。