鹿追町 神田日勝の油絵と無人島の写真のコラボ展

十勝を代表する画家、神田日勝の農耕馬の油絵と、根室半島の無人島で、野生の馬を撮り続ける男性写真家の作品をコラボレーションした展示会が鹿追町の美術館で開かれています。

この展示会は、鹿追町の神田日勝記念美術館が開き、会場には、十勝を代表する画家の神田日勝が描いた農耕馬の油絵や、稚内出身の写真家岡田敦さんが10年余り前から根室市の無人島、ユルリ島で特別な許可を得て撮り続けた島に暮らす野生の馬の写真合わせて36点が、展示されています。
このうち、岡田さんが撮影した年老いた馬をとらえた作品は、厳しい環境の中で生き抜いてきた馬体に生える真っ白なたてがみから、時の流れとともに、幻想的な雰囲気も醸し出しています。
また、島で死んでしまった馬の姿を写した作品は、消えゆく命を通じて、半世紀余り前まで漁業者たちが暮らした島の栄枯盛衰が伝わってくるようです。
神田日勝記念美術館の杉本圭吾学芸員は「野生化した馬たちもいずれ滅びてしまうが、作品を通じてかつてユルリ島に住んでいた人たちのことも含めた歴史を感じていただきたい」と話していました。
この展示会は、ことし10月28日まで開かれています。