クマ襲撃死亡事故受け上川の自治体担当者が対策を互いに紹介

ことし5月、幌加内町で釣り客の男性がクマに襲われて死亡した事故を受け、上川地方の自治体の担当者が一堂に会して、それぞれの地域のクマ対策などを紹介しあいました。

この会合は、上川総合振興局が企画したもので、管内の自治体の担当者がクマをめぐる取り組みなどを紹介しあうことで、より効果的な対策につなげようと、5日、開きました。
このうち、ことし5月に釣り客の男性がクマに襲われて死亡した事故が起きた幌加内町の担当者は、事故後、新たに導入した取り組みを紹介しました。
そのひとつが、目撃者から情報を聞き取るためのシートで、▼クマの様子や▼人への反応など10以上の項目にわたって相手にたずねることで、クマの行動を細かく記録できるということです。
また、クマの目撃情報を町独自でネットやSNSで発信する「アニマルアラート」という仕組みを導入したことなども紹介していました。
このほか、参加者からはクマ出没への備えを進める一方で、人里に近づけないように▼収穫した農作物を放置しないことや、▼電気柵の設置などの対策も重要だという意見が出されました。
上川総合振興局の嶋本祐幸くらし・子育て担当部長は「それぞれの独自の対策がほかの自治体にとって重要なヒントになる。今後も連携を深めて、人畜の被害が出ないように備えを万全にしたい」と話していました。