ススキノ殺人事件 鑑定留置の取り消しを求め両親が特別抗告

ことし7月、札幌の繁華街・ススキノのホテルで男性が殺害され頭部が切断された事件で、殺人などの疑いで逮捕された親子3人のうち、両親の弁護士が4日、鑑定留置の取り消しを求める準抗告が棄却されたことを不服として、最高裁判所に特別抗告を申し立てました。

ことし7月、札幌市中央区のホテルで恵庭市に住む60代の男性が殺害され頭部を切断された事件では、札幌市厚別区の無職、田村瑠奈容疑者(29)と、父親で医師の修容疑者(59)、それに母親でパート従業員の浩子容疑者(60)が殺人や死体遺棄などの疑いで逮捕されました。
この事件で、札幌地方検察庁は3人の刑事責任能力を調べるための鑑定留置を先月28日から始めています。
一方、両親の弁護士は先月札幌地裁に鑑定留置の取り消しを求める準抗告を申し立てましたが棄却されていて、4日この決定を不服として、最高裁判所に特別抗告を申し立てました。
先週、札幌簡易裁判所で行われた鑑定留置の理由を開示する手続きには、両親が出廷し、事件は娘が起こしたという認識を示したうえで、父親は「親としての道義的責任は痛感しているが、共謀はしていない」と述べ、事件については「あとでいろいろな出来事を積み上げて初めて理解した」と話しました。
また母親も「疑われているようなことは何一つしていない」などと話し、それぞれ容疑を否認しています。