経団連と道経済界が懇談 「Rapidus」工場建設で連携

経団連と北海道経済界の幹部らが懇談し、先端半導体の国産化を目指す「Rapidus」の工場の建設に向けては、人材の確保や関連企業の立地支援が課題になっているとして、連携を強化していくことを確認しました。

懇談会は、28日札幌市内で行われ、経団連の十倉会長など幹部や北海道経済界の代表らが出席しました。
この中で十倉会長は、ことしの春闘での大手企業の賃上げ率が3.99%と、およそ30年ぶりの高い水準となったことを説明したうえで、「賃上げの勢いを来年以降も継続させ、長年にわたる日本経済の低成長を打破できるように協力してもらいたい」と述べました。
その後、地元企業の代表から、北海道千歳市で予定される「Rapidus」の工場の建設に向けて、人材の確保・育成や関連する企業の立地支援など、課題が山積している現状が説明されました。
これに対し、経団連の幹部からは「非常に難易度の高い取り組みだが、国や産業全体の課題でもある。経団連としても中長期的な視点で半導体をはじめとした産業戦略などについて検討を深めていく予定だ」と述べ、連携を強化していくことを確認しました。
北海道経済連合会の藤井裕会長は、「工場建設に向けた投資は北海道にとって過去最大規模で千載一遇のチャンスだ。食と観光が中心の北海道で新たな基幹産業と雇用の創出が期待されている」と述べました。