ヒグマ目撃増加 専門家“地域ごとに生息数の把握調査を”

道内各地でヒグマの目撃情報が増える中、必要な対策を検討する会議が開かれ、専門家からは地域ごとに生息数を把握するための調査をすみやかに行うべきだという意見が相次ぎました。

28日、札幌市で開かれた会議には道の幹部のほか、野生動物生態学の専門家などオンラインも含めて5人が出席しました。
はじめに、道の担当者から、ことしのヒグマの目撃件数について、▼札幌市内では先月までに133件とこの10年で最も多くなっていることや、▼道内全域では6月までに1449件と例年の2倍程度に増えていることが報告されました。
そして、会議では、▽ヒグマの出没は複数の市町村にまたがるケースがある一方で、▽効果的な対策を検討するためのデータが少ないという指摘が出されました。
その上で、専門家からは地域ごとに生息数を把握するための調査をすみやかに行う必要があり、近隣の市町村で連係して対応していくべきだという意見が相次ぎました。
またクマの目撃が急増している札幌市については、2月から5月の残雪期にも駆除を認める「春期管理捕獲」を活用して、個体数の増加に歯止めをかける必要があるという意見が出されました。
道では28日の会議を踏まえて引き続き、必要な対策を検討することにしています。