胆振東部地震で被害受けた森林再生へ 自治体関係者が現場視察

5年前の胆振東部地震で大きな被害を受けた森林の再生に取り組む自治体の関係者らが現場を視察し進捗状況を確認しました。

胆振東部地震では、厚真町、安平町、むかわ町で大規模な土砂崩れが起き、道によりますと、森林が受けた被害としては記録が残る明治以降、最大となるおよそ4300ヘクタールで樹木が倒れたり、土砂が流出するなどしました。
被災した3つの町と道などでつくる連絡会議は去年3月、計画をまとめ、森林の再生に取り組んでいて、24日、その進捗状況を確かめるため厚真町の現場を視察しました。
一行は、▼植林したカラマツが根付いていることや▼作業のために作った道路が土砂の流入で壊れやすくなっていることなどを確認しました。
道によりますと、森林再生計画のうち、昨年度までに実施できたのは、▼被害木の整理が17%、▼植林と緑化が12%、▼林道や作業道の整備が30%となっていて、順調に進んでいるものの、完了にはまだ長い年月がかかる見通しだということです。
来月6日で胆振東部地震の発生から5年となりますが、道林務局森林整備課の渡邉訓男課長は、「令和8年まで集中的に取り組みを進めることになっている。まずは計画を着実に実行し森林をなるべく早期に回復できるようにしたい」と話していました。