暑さで農作物の生育に影響 野菜を大量廃棄も

道南で、記録的な暑さが続くなか農作物の生育に影響が出ていて、育てた野菜を廃棄せざるを得ない状況になっています。

道南では各地で過去最高気温を更新するなど記録的な暑さが続いていて、最高気温が30度以上となる真夏日が函館市で、24日も含めてことし20日となり、1872年の観測開始以降最多となっています。
こうした中、森町の明井清治さんの畑ではかぼちゃが強い日ざしによって変色したため出荷できず、数十トンが廃棄されることになっています。
明井さんは「例年と比べ2、3割出荷量が減り、来月には注文に対応できないという事態が発生すると思います」と話しています。
さらに、森町では気温の上昇によってとうもろこしの成長が例年よりも早くなり、収穫量が増えすぎたことなどから市場価格が下がったため、地元の農協は今月16日、市場への出荷を停止したということです。
このうち黒澤寿光さんの畑ではおよそ6万本のとうもろこしを廃棄せざるを得なくなっています。
黒澤さんは「損失は1000万円近くに上ると思います。農協の判断はしかたありません。来年も猛暑が続くことを想定して、温度の管理をしながらやっていきたいです」と話しています。
一方、渡島地方と桧山地方で、地元の消防が熱中症の疑いがあるとして搬送した件数は、24日午後4時時点であわせて10人で、重症者はいないということです。内訳をみますと、▼函館市で8人、▼七飯町で1人、▼八雲町で1人となっています。