十勝の牛にも猛暑の影響 10頭熱射病で2頭が死ぬ

道内で記録的な暑さとなった7月、酪農がさかんな十勝地方では去年を上回る10頭の乳牛が「熱射病」として治療を受け、このうち2頭が死んでいたことがわかりました。

十勝地方では7月、帯広市の平均気温が22.8度と統計開始以来最高を記録したほか、運用開始以来初めてとなる熱中症警戒アラートが出るなど、記録的な暑さとなりました。
十勝家畜保健衛生所によりますと、この暑さで十勝地方で7月、「熱射病」として治療を受けた乳牛が10頭と、去年の7月と比べて6頭増えたということです。
このうち、帯広市と豊頃町であわせて2頭が死に、いずれの牛も子牛を産んだばかりで体力が落ちていたということです。
また、10頭が治療を受けたのは、十勝地方の各地で35度以上の猛暑日を記録した7月下旬に集中していたということです。
猛暑は乳の量にも影響していて、十勝地方では7月下旬にホクレンが受け入れた乳量は3万7000トンあまりと、去年の同じ時期と比べて6.3パーセント減ったということです。
道と十勝家畜保健衛生所は「気温や湿度が高いときは牛舎の換気を行い、牛が体調を崩した場合は速やかに獣医師に相談してほしい。サルモネラ菌の増殖も懸念されるのでえさ場や水場の洗浄も徹底してほしい」と呼びかけています。