シマフクロウのヒナ 過去最多47羽を確認 環境省の調査

国の天然記念物、シマフクロウについて、環境省はことし過去最多となる47羽のヒナが確認されたと発表しました。

北海道のみに生息し絶滅危惧種にも指定されているシマフクロウについて、環境省は毎年その年に生まれたヒナに個体を識別する足輪をつけ行動範囲などの生態を調べる「標識調査」を行っています。
ことしの調査は主に道東などで5月下旬から7月にかけて1か月あまり行われました。
その結果、確認されたヒナの数は47羽で去年より6羽多く、調査を始めた1985年以降、最も多くなりました。
地域別では▼根室地方が16羽、▼十勝地方が10羽、▼釧路地方と▼オホーツク地方がそれぞれ7羽などとなっています。
また十勝地方と日高地方、それに上川地方では天然の木に巣を作る個体が多く、人工の巣箱に依存しないつがいが増えているとみられるということです。
環境省釧路自然環境事務所は「まだ生息数は限られながらも、ことしも順調に繁殖していて、特にこの5、6年はヒナの数が顕著に伸びている。
シマフクロウは非常に警戒心が強く巣に近づくと巣やヒナを放棄してしまうおそれがあるのでもし巣を見つけても近づかないでほしい」としています。