“職場のパワハラが原因”自殺した看護師の遺族が病院を提訴

10年前、釧路市の看護師の男性が自殺したのは職場のパワーハラスメントが原因だったとして、男性の両親が勤務先だった病院に6900万円あまりの損害賠償を求める訴えを釧路地方裁判所に起こしました。

提訴したのは、釧路市の釧路赤十字病院で看護師として働いていた村山譲さん(当時36歳)の両親です。
訴えによりますと、10年前の平成25年、村山さんがうつ病などを発症して自殺したのは職場の上司や同僚によるパワーハラスメントが原因であり安全配慮義務違反だとして、病院に対し6900万円あまりの損害賠償を求めています。
この問題をめぐっては、釧路労働基準監督署が労災とは認めない決定をしていて、両親は裁判所に取り消しを求めたものの、先月、最高裁判所が訴えを退け、決定が確定していました。
7日の記者会見で母親の村山百合子さんは「息子の名誉を回復し尊厳を守ってあげたいという思いだ。病院は医療に対する考え方や真実を話してほしい」と述べました。
釧路赤十字病院は「当院には何も届いていない状況であり、コメントは差し控える」としています。