大雨のおそれ 事前に備えるべきことは

【事前の備え】
大雨への備えについて、札幌市で活動する防災士の水口綾香さんに聞きました。
《水・食料》
欠かせないのが「水」の備えです。
必要な量は1日あたり1人3リットル。
4人家族の場合、1日に12リットル必要になります。
そして、食料はです。
1日3食分を、レトルト食品や缶詰、カップめんや米など保存がきいて食べやすいものを準備してください。
また、小さい子どもがいる場合は、粉ミルクや小さめの紙コップ、月齢に合ったベビーフードのほか、抱っこひもなどの代用にもなる風呂敷があると便利です。
《停電への備え》
大雨や土砂災害などで停電が起きる恐れもあります。
懐中電灯やラジオを分かる場所に置いておくほか、スマートフォンのバッテリーや乾電池式の充電器も備えておいてください。
停電によって断水になる場合もありますので、トイレが使えなくなったことを想定し、携帯用のトイレもあるとよいでしょう。
カセットコンロにガスボンベ、使い捨てできる箸や紙皿、紙コップなどもあると安心です。
そして、いざという時に速やかに避難できるようこれらのものを持ち出し袋に入れておいてください。

【ハザードマップの確認を】
避難の際に重要になるのがハザードマップを事前に確認しておくことです。
例えば稚内市のホームページに掲載されているハザードマップ。チェックするのは、浸水のおそれがある区域です。
3色に色分けされていて、「ピンク色」の地域は、3メートル以上浸水する可能性があります。
自分がいる地域がどういう場所なのか、避難場所はどこなのか、事前に把握しておいてください。

【避難のタイミングは】
今回は北海道で経験したことのない大雨となり、これまでの防災対策では対処しきれない可能性があるとして、防災の専門家の東京大学大学院片田敏孝特任教授は、より危機感を持った対応が必要だと指摘しています。
「雨の降り方が変わっている中で、治水(対策)が十分でないかもしれない事を念頭に、これまで大丈夫だったからという思いで行動が遅れがちにならないよう、早め早めの行動を取っていただくことが必要。できるかぎりの対応を今のうちにやっておくということが大切かと思います」