3年前高校生が自殺 “いじめと自殺との関連性否定できず”

3年前、道立高校に通う生徒が自殺した問題で、道教育委員会の審議会は、同じ学校に通う生徒の行為がいじめに該当するとともに、自殺との関連性は否定できないとする報告書をまとめました。

3年前、道立高校に通う生徒が自殺し、生徒の保護者から学校に対し「いじめが原因ではないか」という指摘があったことを受けて、道教委の審議会は関係者から聞き取り調査などを行い、1日に報告書を公表しました。
それによりますと、自殺した生徒は▼同じ学校に通う複数の生徒から「きもい」や「死ね」などのことばを断続的に言われていたことや、▼SNS上で生徒をからかうようなプリクラを投稿されたことが、心理的な苦痛を感じさせる行為にあたり、いじめに該当するとしています。
その上で、自殺した生徒について、いじめや人間関係に悩み、ストレスを感じていたことが認められるとして、いじめと自殺との関連性は否定できないとしています。
一方、学校側の一連の対応について、自殺に至る前からトラブルを把握していたものの、消極的な見守りレベルのものであり、自殺した生徒の支援や加害生徒への指導など、組織的な対応は行われていなかったと指摘しています。
そして、学校や教育委員会は、自殺した生徒の保護者の「事実を知りたい」という思いに寄り添うことができておらず、責任回避で大きな問題だとしています。
道教委の伊藤伸一生徒指導・学校安全担当局長は、報告書が公表された1日の道議会の委員会で、「学校において積極的な認知や早期的な対応が行われていなかったことについては、道教委のこれまでの指導や助言が不十分で厳しく受け止めている」と述べました。