アイスホッケー 釧路市に新組織で参戦方針に選手から不安の声

アイスホッケー、釧路市を拠点とする「ひがし北海道クレインズ」がアジアリーグで出場停止になった問題を巡り、新たな組織で今シーズンの参戦を目指す方針が明らかになったことを受け、選手らからは先行きの見えない現状に不安の声が聞かれました。

クレインズを巡っては給与の未払いなどを理由に選手や監督らがチームを離脱し、アジアリーグが出場資格の停止を決めました。
一方、離脱した選手らの大半が加入した新チーム「北海道ワイルズ」についても、リーグは今シーズンの加盟審査は締め切っているとしていて、2チームとも参戦が困難な情勢になっています。
このため20日、釧路アイスホッケー連盟や市などは会合を開き、2チームとは別にクレインズを離脱した選手を受け入れる新たな組織を立ち上げ、今シーズンの参戦を目指す方針を明らかにしました。
一夜明けた21日、ワイルズの選手らは釧路アイスアリーナでミニゲームやダッシュなど厳しい練習を続けていました。
きのうの会合にも出席したキャプテンの大津晃介選手は「トップチームを釧路に残すため選手の思いをくんで動いてくれてることは感謝とともに嬉しく思っている。一方で新組織の運営や資金など、まだ決まってない部分がたくさんあり、どこまでスピーディーに物事が進むのか不安はある」と複雑な心境を語りました。
ワイルズの齊藤毅監督は「正直なところ、なぜこのタイミングなのか、そして新組織がどこまで準備ができて、どういう形になるのか、具体的なものが何もわからないのでコメントのしようがない」と戸惑いの声をあげていました。

【アジアリーグ 「今季加盟は締め切り」】
アジアリーグの武田芳明チェアマンはNHKの取材に対し、新たな組織が今シーズンの参戦を目指していることについて「規約上、今シーズンの加盟申請を昨年末で締め切っているというリーグの基本的な方針は変わっていない」としました。
そのうえで現段階ではリーグに新組織の加盟についての情報は入っていないとして「具体的な話があれば各チームの代表とともに検討をすることになると思うが現時点ではコメントすることができない」と話していました。