函館港保存の摩周丸「ふね遺産」認定 保存状態の良さなど評価

青函連絡船としての役目を終え、函館港で保存されている摩周丸が当時は最新鋭の船だったことや保存状態の良さなどが評価され、歴史的価値があるとして「ふね遺産」に認定されました。

摩周丸は初代摩周丸を引き継いで1965年から青函連絡船として函館と青森の間で運航され、役目を終えたあとは函館港で記念館として保存されています。
この摩周丸が技術者や研究者などで作る日本船舶海洋工学会から、台風による事故を受けて安全性をより高めて造られた当時、最新鋭の船だったことや、船体に加えて運航記録や図面、救命設備などの保存状態の良さなどが高く評価され、「ふね遺産」に認定されました。
「ふね遺産」は歴史的価値がある船舶や関連施設を次世代に伝えようと学会が2017年から認定しているもので、ことしは同じく青函連絡船として函館と青森をつなぎ、今は観光施設として青森港に係留されている「八甲田丸」なども選ばれました。
摩周丸を管理・運営している函館市のNPO法人「語りつぐ青函連絡船の会」は、「船が評価されたことが非常に嬉しく、今後の活動の励みになります。市民の皆さんには函館の宝としてもっと摩周丸を知ってもらうとともに、全国にも広く伝えていきたいです」と話しています。