室蘭 米軍の艦砲射撃から78年 追悼式

太平洋戦争末期、室蘭市がアメリカ軍の艦砲射撃で大きな被害を受けてから15日で78年となり市内で追悼式が行われました。

大規模な軍需工場があった室蘭市は、昭和20年7月15日にアメリカ軍から艦砲射撃を受け、市民など400人以上が犠牲になりました。
このうち旧・日本製鉄の社宅があり192人が亡くなった中島本町地区では、地元の自治会が慰霊碑の前で毎年追悼式を開いてきましたが、15日は雨のため近くの集会所で行いました。
会場には自治会の役員など14人が集まり、祭壇の前で黙とうを捧げたあと焼香をして犠牲になった人たちに祈りをささげました。
このあと自治会の会長を務める大場博海さんが「戦後78年がたつが、世界では争いが続いている。辛抱強く平和の尊さを訴えていきたい」と述べました。
戦争体験者の高齢化とともに追悼式の参列者は減少傾向が続いていて、今回は遺族の姿もありませんでした。
市内に住む72歳の男性は「元気なうちは参列して慰霊したいです。当時を記憶している方がだんだんいなくなっているので、その記憶をなんとか残していきたい」と話していました。