歌志内 ブドウ園の除草作業に引退したばん馬

ばんえい競馬を引退した馬が、農具を引いて畑の雑草を取り除く作業が、ワイン用ブドウを栽培する歌志内市の農園で行われました。

「馬耕」と呼ばれるこの作業は、トラクターが入りにくい狭い傾斜地の作業に適していて、馬が農具を引くことで土壌を反転させ、雑草を地中に埋め込んで腐らせるものです。
15日は、ばんえい競馬を引退した7歳の「カップ」と15歳の「ウクル」の2頭がカルチベーターと呼ばれる農具を付けて作業を行いました。
2頭の馬は作業員の声や手綱の操作に従って力強い足取りで上り下りを繰り返し、丘陵地に広がるブドウ畑の雑草を土ごと削って根を切る作業をこなしていきました。
午前8時過ぎに始まった作業は馬たちの活躍で順調に進み、0.8ヘクタールのブドウ畑の作業は夕方までに終える予定だということです。
ブドウ農園の栽培管理者の遠藤真人さんは「ここは長年、放置されていた土地で土が固まっているので、ほぐしてやわらかくなることを目指してやっています」と話していました。
この農園では、ブドウの収穫を終えた11月頃にも馬による土寄せ作業を予定しているということです。