奥尻島の小学校で大津波想定した避難訓練

「北海道南西沖地震」から30年となった12日、最も大きな被害を受けた奥尻島にある小学校では、大津波を想定した避難訓練が行われました。

平成5年7月12日に起きた「北海道南西沖地震」で最も大きな被害を受けた奥尻島では、津波などで198人が犠牲となり、島の南部にある青苗小学校では、7人の児童が亡くなりました。
青苗小学校では12日、全校児童23人が参加して大津波を想定した避難訓練が行われました。
児童たちは、地震を知らせる放送が流れると、机の下に隠れて身を守り、ヘルメットをかぶって外に出ました。
そして、緊急の避難場所となる学校の裏山のふもとまで移動し、避難経路を確認していました。
このあと、地震当時、教員として島にいた工藤崇校長が「亡くなった子どもたちはもっと生きたかったと思ったに違いない。1つの命をしっかり守ることは大事なことです」と児童たちに話していました。
訓練の後、小学5年生の大須田風花さんは「津波は怖いから早く逃げたいと思いながら訓練しました。地震があったらすぐに逃げたいと思います」と話していました。
また、工藤校長は「児童たちには、訓練を通して自分の命は自分で守るということを学んでほしい」と話していました。