遭難などに備えて 山岳遭難救助隊が泊まり込みの夏山訓練

ハイキングコースとして札幌市民に親しまれている山で、警察の山岳遭難救助隊が遭難などを想定した泊まり込みの救助訓練を開始しました。

訓練が行われたのは札幌市近郊の空沼岳で、21人の隊員が参加しました。
はじめに訓練の開始式が行が行われ、北海道警察本部の高田重栄地域部長が「全国的にも北海道は山岳救助の要請が多い。救助に必要なスキルと体力を向上維持してほしい」と隊員に呼びかけました。
この後、山で滑落し骨盤を骨折をした男性がいるという想定で訓練が行われ、隊員たちは木にロープをかけて素早く要救助者の近くまで降りると、滑落者役の隊員を担架に乗せ、ロープで引き上げていました。
隊員たちはさらに山の上へと登り、テントで泊まるなどして実践に近い訓練をすることになっています。
ことし入隊した山崎公子隊員は、「要救助者がどのような気持ちかをしっかり考え、実際の救助現場で使える知識を身につけていきたい」と話していました。
ことしは新型コロナの行動制限がなくなり、登山ブームもあって去年よりも登山に訪れる人が増えているということで、山岳遭難救助隊では自分の体力を過信せず、食料を余分に持ったりGPS機能があるアプリを携帯に入れたりして遭難に備えたうえで登山を楽しんでほしいと呼びかけています。