ことしの秋サケ漁 去年比4%ほど上回る予測 減少の可能性も

道内でのことしの秋のサケ漁について、道立総合研究機構は豊漁だった去年を4パーセントほど上回るという予測をまとめました。一方で、海の生育環境の悪化で今後、資源量が再び減少に転じる可能性もあり、動向を注視する必要があるとしています。

道立総合研究機構は、毎年、秋に北海道に来遊して沿岸で漁獲されたり川で捕獲されたりするサケの数を予測していて、今シーズンは3482万匹あまりと7年ぶりに3000万匹を超えて豊漁となった去年を4%上回るとみています。
増加の理由としては、この秋、来遊するサケが稚魚だった3、4年前に過ごした北海道沿岸の海水温が生育に適していて、生き残るサケが多かった可能性があるとしています。
一方、サケが回遊するオホーツク海ではエサとなる生物が減っていて、成長が早かったサケしか生き残れない状態になっているとみられるということで、来遊数が再び減少に転じる可能性もあるということです。
道立総合研究機構の卜部浩一研究主幹は「来遊するサケが増えるのはいいことだが、資源の変動は予断を許さない状況で動向を注視する必要がある」と指摘しています。