強制労働で命落とした中国人を追悼 東川町で慰霊祭

太平洋戦争中、強制労働のため中国から連行され、厳しい労働環境のなか命を落とした人たちを追悼する慰霊祭が、上川の東川町で行われました。

太平洋戦争のさなか、東川町では中国から連れてこられた300人あまりが農業用の遊水池の建設工事に強制的に従事させられ、厳しい労働環境のなか、88人が亡くなりました。
旭川日中友好協会などは、日中戦争の発端となった盧溝橋事件が起きた7月7日に毎年、慰霊祭を行っていて、ことしは地元の行政関係者や農家などおよそ60人が参列しました。
このなかで、東川町の菊地伸町長が「祖国の土を踏めずに亡くなった人々に心からご冥福を申し上げます。日中の友好と人類の平和を改めて願います」と追悼文を読み上げました。
そして、参列者たちは慰霊碑の前でひとりひとり焼香をしたあと、手を合わせていました。
旭川日中友好協会の鳴海良司会長は「慰霊祭は日中の友好の大切さを改めて感じる重要な日です。この地で起きたことを若い人たちに伝えていきたいです」と話していました。