札幌市 新公共交通の導入に向け事業の方向性を協議

水素やAI技術を活用した新たな公共交通の整備の検討を進める札幌市が導入に向けた会合を開き、今後の事業の方向性について協議しました。

札幌市内で開かれた会合には、市の担当者のほか、国土交通省や経済産業省、それに道の担当者などが出席しました。
札幌市は、市中心部を走る路面電車の延伸の検討を進めてきましたが、沿線の用地買収が難しいなどとして昨年度、延伸は極めて困難だとする最終報告をまとめ、新たな公共交通の整備の検討を進めています。
この中で、札幌市はレールや架線のない新たな公共交通として、水素燃料やAI技術を活用した車両を導入し、2030年度の運行開始を目指しています。
会合の冒頭、札幌市の村瀬利英都市計画担当局長は「GXの動きを追い風にしながら脱炭素化を目指して議論を加速させていきたい」とあいさつしました。
このあと非公開で行われた会合では、新たな公共交通で使用する車両の構造や運営方法、それにまちのにぎわいにつなげる方策などについて出席者から意見を聞き取り、今後の事業の方向性を協議したということです。
札幌市は、来年の夏に新たな公共交通の実証実験を始める予定で、出席者らの意見を踏まえた上で計画の具体化を進めることにしています。