北海道電力 苫小牧で水素製造し初出荷

北海道電力は、苫小牧市で次世代のエネルギーとして注目される水素の製造を開始し、14日、初めて出荷しました。

北海道電力は、苫東厚真発電所に隣接する苫小牧市に水素の製造設備を新たに整備し、先月から運用を開始しました。
北電によりますと、この施設では、水を電気分解して1時間に燃料電池車およそ3台分を満たすのに必要な量の水素を作ることができるということです。
製造された水素は純度99.999%と市場価値が高いのが特徴だと説明しています。
また施設内には、水素ホルダーという高さ7メートルのタンクもあり、およそ500立方メートルの水素をためることができるということです。
製造した水素は、産業ガス会社が運送や販売を担うことになっていて、初出荷となった14日、水素を運ぶタンクローリーが施設を出発していきました。
北電は、この設備を利用して今後3年間で水素を作るノウハウを確立し、将来的には再生可能エネルギーを使った「グリーン水素」を製造することを目指しています。
施設を管理している苫東厚真発電所の菅原岳宏所長は「水素というのはこれから非常に期待されるエネルギー源なので、北海道の中でいち早く製造に取り組むことで普及に貢献していきたい」と話していました。