浦河町や千歳などで震度5弱 地震でエレベーター停止相次ぐ

11日に千歳市などで震度5弱を観測した地震についてです。
JRは12日も一部の列車が運休になるなど影響が出ました。さらに、新千歳空港など道内各地でエレベーターの停止が相次ぎました。

11日に起きた浦河沖を震源とする地震では、千歳市と厚真町、浦河町で最大震度5弱の揺れを観測しました。
このうち千歳市の新千歳空港では、地震の影響でターミナルビルにあるエレベーター19基が自動停止して利用できなくなりました。
中に閉じ込められた人はいませんでした。
このほか、札幌市内のエレベーター管理会社によりますと、11日夜、胆振地方を中心におよそ220基のエレベーターが自動停止して復旧作業にあたったということです。
強い地震の際はエレベーターが揺れや停電の影響を受けやすく、先月起きた千葉県南部を震源とする震度5強の地震でも、首都圏各地で6000基以上のエレベーターが自動停止し、混乱が生じました。
また、5年前の胆振東部地震のときは、ブラックアウトのため札幌市内の高層マンションや函館市内の病院などでエレベーターが使えなくなる事態となりました。
今回の地震についても、気象台は揺れの強かった地域で1週間ほど最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけていて、そうした際にはエレベーターの利用にも細心の注意が必要です。

【最近は「備蓄ボックス」も】
大地震でエレベーターの中に人が閉じ込められてしまう。
そうした事態を想定し、最近では非常用の備蓄ボックスをかごの中に据え付けたエレベーターも登場しています。
最近、大きな地震が全国各地で相次いでいますが、エレベーターに乗っているときに地震に遭い閉じ込められてしまったら、どうすればいいのでしょうか。
札幌市にあるエレベーター管理会社「ジャパンエレベーターサービス北海道」の本庄孝一さんに話を聞いたところ、▼まずは非常ボタンを押したり、インターホンを使ったりして管理会社と連絡を取ることが大事だということです。
▼また、携帯電話が通じる環境であれば、家族などと連絡を取るのも有効です。
ただ、地震の規模によっては、長時間にわたって閉じ込められるケースも想定されます。
そうした場合に役立ててもらおうと、エレベーター内に据え付けるタイプの非常用の備蓄ボックスも市販されています。
ボックスには数日間しのげるだけの水やレトルト食品、それに簡易トイレや懐中電灯などが入っています。
この備蓄ボックスはまだあまり普及していないということですが、本庄さんは「閉じ込められた際はむやみに外に出ようとせず、備蓄ボックスなどを活用しながら落ちついて助けを待ってほしい」と話していました。