香辛料入り粉末や液体を噴射 クマ追い払う特殊な“銃”開発

道内でクマによる被害や目撃情報が相次ぐ中、釧路市の企業が香辛料入りの粉末や液体を噴射してクマを追い払う特殊な“銃”を開発しました。

釧路市のレジャー用品を作る企業が開発したのはクマを威嚇し、追い払う「パウダーガン」と「ジェットガン」です。
12日、釧路町の空き地で試射が行われました。
このうち「パウダーガン」は、長さおよそ40センチの筒状の形をしていて、レバーを手前に引いて離すととうがらしやわさびなど強力な香辛料が入った粉末をおよそ10メートル四方にまき散らします。
香辛料の刺激成分や音の大きさ、煙幕などに驚いてクマが逃げ出す効果があるということです。
また、「ジェットガン」は、長さ60センチほどの筒からこちらも香辛料が入った水を3秒間、霧状にして勢いよく噴射するもので、クマが至近距離まで近づいたときに使います。
道内では各地でクマの目撃情報が相次いでいて、林業や山菜採り、レジャーなどで山に入る際にこの“銃”を携帯し、いざというときに使ってほしいとしています。
企業によりますと、これらの“銃”は所持したり使ったりする上で特別な許可を得る必要はないということです。
また、粉末には色がついていて落ちにくいので、クマだけでなく、防犯用として使うこともできるということです。
これらの“銃”は注文を受けて販売するということです。
開発した「カヌープロマルチ工業」の沼田悟社長は「今クマの出没が大変なことになっているので、使いやすく安全に追い払うために開発した。危ないと思ったときに使ってほしい」と話していました。