暴力団追放 函館の協議会が総会 最新情勢把握し追放運動を

暴力団の追放に取り組む函館市の協議会の総会が開かれ、暴力団の最新の情勢を把握しながら追放運動を進めていくことを確認しました。

函館市のホテルで開かれた総会には、暴力団の捜査を担当する警察の関係者や自治体の担当者、それに弁護士など、およそ30人が出席しました。
はじめに、道警函館方面本部の寺崎信夫本部長が「官民一体となった暴力団排除対策を展開していくことが何よりも重要です」と述べました。
続いて警察の担当者が道内の暴力団の情勢について講演し、ことしに入って、札幌市に事務所を構える神戸山口組系の団体の幹部が6代目山口組系の団体に移籍したことを挙げ、抗争の火種になりかねないとして警戒していることを説明しました。
また、覚醒剤の密売や恐喝などに加え、密漁や高齢者を狙った特殊詐欺など、組織的な犯罪が多様化していると指摘し、暴力団を支援する企業などの取り締まりや、離脱者の就労支援を強化する必要性を訴えました。
北海道暴力追放センターの対馬昭一函館支局長は「去年、函館市で高額な被害が出た特殊詐欺事件などの根源には暴力団の存在がある。潜在化し、不透明化する暴力団の活動と対決していく姿勢が大切だ」と話していました。